Skip to main content

Bitcoin 統合

Internet Computer は、Bitcoin ネットワークと直接統合されています。これにより、Internet Computer 上の Canister は、Bitcoin の受信、保有、送信をすべて Bitcoin ネットワーク上のトランザクションと直接的に行うことができます。つまり、Canister は、Bitcoin ネットワーク上で Bitcoin を保有する通常のユーザーと全く同じように利用することが可能になります。これらはすべて、（1）Internet Computer がプロトコルレベルで Bitcoin と統合し、（2）Canister が新しい閾値 ECDSA プロトコルによって ECDSA 鍵を安全に保持（および使用）できることによって可能になりました。Internet Computer は、このような他のブロックチェーンとの直接統合を行う最初のブロックチェーンネットワークの一つであり、この目的のために新しい技術基盤を構築しています。

この統合により、斬新なユースケースを数多く実現することができます：

  • Bitcoin のスマートコントラクト： Canister は Bitcoin ネットワーク上の Bitcoin を直接保持できるため、エンジニアは Canister を使用して強力な Bitcoin のスマートコントラクトを実装することが可能になります。どのような Canister のスマートコントラクトでも、Bitcoin のスマートコントラクト機能を提供できるようになります。例えば、ユーザーが秘密鍵を管理する必要のない生体認証によるオンチェーン Bitcoin ウォレットや、ソーシャル Dapps を使用してユーザーがピアツーピアで Bitcoin 取引を行うことができる socialFi などです。
  • Internet Computer 上の分散型取引所での Bitcoin の取引。
  • SNS を活用した DAO が IC 上のサービスを分散化する際に、Bitcoin を使用して 分散型セール (Decentralization Sale) でトークンを購入すること。
  • Chain Key Bitcoin （ckBTC）は Wrapped Bitcoin の発展型で、Bitcoin メインネットの Bitcoin 機能のリリースに伴い、IC 上で利用可能になります。ckBTC は IC 上で最も簡単に Bitcoin を扱うことができ、IC 上の Bitcoin に興味を持つ多くの人にとって正しい選択になるかもしれません。なお、ckBTC は今後数カ月間の Bitcoin の一般提供（ GA ）リリースと、IC 上での Bitcoin メインネットのローンチによってのみ利用可能となる予定です。

これらは Bitcoin との連携機能のほんの一例に過ぎません。あなたの想像力が及ぶ限り、無限の可能性が開かれています。このドキュメントでは、Bitcoin を使用した独自の Dapp を実装するための機能の使用方法について説明します。また、Bitcoin 統合 API は、UTXO と Bitcoin トランザクションのレベルで動作する低レベルの API であり、使用は簡単ではないことに注意してください。

来たるべき Bitcoin 統合機能の Bitcoin メインネットリリース（一般提供リリース）の一部として、Chain Key Bitcoin (ckBTC) Canister が利用できるようになります。ckBTC Canister は、IC 上のオンチェーン Bitcoin を提供します。これは、一見、Wrapped Bitcoin のように感じられますが、分散型アーキテクチャであり、ブリッジの代わりに閾値 ECDSA を使用し、はるかに強い基礎トラストモデルを持っています。私たちは、いくつかの明確な利点があるため、ネイティブ統合を代用する形で多くの人々がプロジェクトに ckBTC を使うようになることを想定しています：

  • 低レベルの Bitcoin 統合 API を使用する代わりに、Internet Computer 上の他の台帳と同様に ckBTC 台帳にアクセスするだけでよいのです。ckBTC の台帳は今後予定されている IC トークンの規格に準拠したファンジブル・トークンです。
  • 高速かつ安価な送金： ckBTC は Internet Computer の低い確定時間（数秒以内）で、Bitcoin ネットワーク上の Bitcoin 送金に比べ、わずかなコストで送金することが可能です。この方式では、Bitcoin ネットワークとの決済送金のみ Bitcoin ネットワーク上で行う必要がありますが、大半の送金は IC 上で直接、高速かつ低コストで行うことができます。

もっと学びたい方へ​

Bitcoin との統合の仕組みについて深く知りたい方は、How it Works ページで、私たちの新しい閾値 ECDSA 実装、API などの概要をご覧ください。

ビルドしたい方へ​

ローカルでの Bitcoin 統合を試したい方は、Bitcoin Dapps をローカルで開発する をご覧ください。 Examples repo には Rust と Motoko のサンプルコードがあり、そこから sample code walk-through に従ってビルドを開始できます。